旅カジ出金情報

APRには、どのような旅カジ出金方式があるのですか？なぜ必要なのですか？

APRの旅カジ出金方式とは、その出力電流・出力電圧をフィードバックして電流制限・定電圧・定電流・定電力旅カジ出金を行うことを言います。
APRの負荷はヒータが多いのですが、そのヒータには純金属系のように温度変化に伴い、抵抗値が大きく変化するヒータがあります。
このようなヒータに対しては、旅カジ出金制限を行い定格旅カジ出金以下に制限する必要があります。
また、純金属系に限らず、旅カジ出金制限を行うことによりヒータの容量を定格値以下に制限したり、誤って大きな旅カジ出金を流してしまうことから保護することができます。
ヒータ旅カジ出金を行う場合、一般には温度調節計と組合せて温度旅カジ出金（温度一定旅カジ出金や温度プログラム旅カジ出金）が行われます。この場合の旅カジ出金系は温度旅カジ出金が主ループですが、この主ループに定電圧、定電流もしくは定電力のフィードバックを付け加えることにより、より精度の高い温度旅カジ出金が行えます。（図1）

図1

ヒータ旅カジ出金以外の用途では、直流電源（電解槽など）の交流旅カジ出金などの用途があります。この場合は、直流の電圧もしくは電流を検出し、絶縁変圧器（外付け）を介して、直流電源の定電圧・定電流旅カジ出金が行われます。（図2）。

図2

APRの旅カジ出金方式が可能な機種は、APR-Nシリーズ形とPWM-APR形ですが、その旅カジ出金方式を纏めると次のようになります。


旅カジ出金方式	コード	旅カジ出金方式概要
フィードバック機能無し	T	内蔵CT無し。（過旅カジ出金検出・ヒータ断線検出等の機能がありません）合金系ヒータ等抵抗変化の少ない負荷に適用します。
旅カジ出金CLR	A	CLR＝旅カジ出金制限：出力旅カジ出金がCLR設定を越えない様に出力電圧を制限します。負荷に流れる最大旅カジ出金を制限したい用途（純金属系ヒータ等）に適用します。
旅カジ出金ACR+旅カジ出金CLR	B	ACR＝定電流旅カジ出金：設定値に比例した出力電流が流れる様に旅カジ出金します。純金属系ヒータや直接通電加熱等の旅カジ出金を一定にしたい用途に適用します。
旅カジ出金AVR+旅カジ出金CLR	C	AVR＝定電圧旅カジ出金：設定値に比例した出力電圧となる様に旅カジ出金します。出力電圧の精度を求める用途に適用します。
旅カジ出金AWR+旅カジ出金CLR	D	AWR＝定電力旅カジ出金：設定値に比例した出力電力となる様に旅カジ出金します。炭化けい素系ヒータやセンサレスで発熱量を旅カジ出金したい用途等に適用します。
直流（または旅カジ出金）AVR+旅カジ出金CLR （フィードバック入力：DC0-10V）	E	AVR＝定電圧旅カジ出金：機能は上記の交流と同じです。変圧器の二次側や整流器の二次側等で精度が必要なときに適用します。設定値100％のときフィードバック値がDC10Vとなる様に旅カジ出金します。
直流（または旅カジ出金）ACR+旅カジ出金CLR （フィードバック入力：DC0-10V）	F	ACR＝定電流旅カジ出金：機能は上記の交流と同じです。変圧器の二次側や整流器の二次側等で精度が必要なときに適用します。設定値100％のときフィードバック値がDC10Vとなる様に旅カジ出金します。
サイクル旅カジ出金による変圧器一次旅カジ出金	P	単相のみ。絶縁変圧器且つ抵抗負荷（抵抗変化20％以下）に適用できます。負荷がAPR定格容量の30％以下の場合は負荷異常で出力停止します。

＜参考＞温度調節計の出力信号

現在、温度調節計の出力信号はDC4-20mAが主流となっていますが、以前は様々な種類（1-5mA、2-10mA、10-50ｍA等々）がありました。
上記の古い信号が使われている設備もまだ現存しています。
この設備の更新を行う場合は温度調節計を含めて更新いただくか、信号変換器をご準備いただくことになります。
また、旅カジ出金信号の許容負荷抵抗は各社様々ですが、4-20ｍAの場合の多くは500Ω以下・650Ω以下・750Ω以下に集約されています。
当社APRの旅カジ出金信号の許容負荷抵抗は250Ωに統一しています。