アラームOC発生時の対処方法について教えてください。
ご質問
アラーム発生時の対処方法について教えてください。
回答
は,インバータ出力電流の瞬時値が過電流レベルを超えたことを意味します。
考えられる原因および,対策については以下をご確認ください。
原因 |
チェックと対策 |
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インバータ出力端子(U,V,W)から配線を外し,モータ配線の相間抵抗値を測定する。 極端に抵抗が低い相間がないかを確認する。
- →短絡部を取り除く(配線,中継端子,モータの交換を含む)。
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インバータ出力端子(U,V,W)から配線を外し, インバータおよびモータのメガーテストを実施する。 (FRENIC-VG取扱説明書 7.6 絶縁試験を参照)
- →地絡部を取り除く(配線,中継端子,モータの交換を含む)。
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モータに流れる電流を測定し,電流のトレンドをとり,システム設計上の負荷計算値より大きいかどうか判断する。
- →過負荷であれば,負荷を小さくするか,インバータの容量を大きくする。
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電流のトレンドを確認し,電流が急変するかを確認する。
- →電流が急変した場合,負荷変動を小さくするか,インバータの容量を大きくする。
- →過電流抑制機能を有効(H58=1)にする。【V/f】
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- 【V/f】
- (4) トルクブースト量が大きい。
(手動トルクブーストの場合)
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トルクブースト(P35,A55,A155)を下げると電流が減少し,かつストールしないかを確認する。
- →ストールが起こらないと判断した場合,P35,A55,A155を下げる。
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負荷の慣性モーメントと加減速時間から加減速時に必要なトルクを計算し,適切か判断する。
- →加減速時間(F07,F08,C46,C47,C56,C57,C66,C67)を⻑くする。
- →インバータの容量を大きくする。
- →制動方法を検討する。
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ノイズ対策(接地の状態,制御/主回路配線と設置)の方法を確認する。
- →ノイズ対策を行う。
詳細は「FRENIC-VGユーザーズマニュア ルユニット・機能コード編」の「付録A」を参照してください。
- →リトライ機能(H04)を有効にする。
- →ノイズ発生源の電磁接触器のコイル,ソレノイドなどに
サージアブソーバを接続する。
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- 【センサ付ベクトル】
- 【センサレスベクトル】
- (7) キャリア周波数が低い。
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モータ運転音(キャリア周波数)(F26)を確認する。
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- 【センサ付ベクトル】
- 【センサレスベクトル】
- (8) オートチューニング時の励磁電流が小さい。
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オートチューニング中に発生したか確認する。
- →励磁電流(機能コード P08,A10,A110)のデータを大きくしてオートチューニングを行う。
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- 【センサ付ベクトル】
- (9) PGのパルス数仕様と機能コード設定が合っていない。
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機能コードを確認する。
- →機能コードをPG仕様に合わせる。(P28,A30,A130)
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- 【センサ付ベクトル】
- (10) PGの配線が間違っている。
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PGとインバータ間の配線の相順,断線,シールド処理,ツイスト処理
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- 【センサ付ベクトル】
- (11) PGが故障している。
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PG検出回路 自己診断動作選択機能(H74)を使用し, インバータ内制御回路(PG入力回路)が故障していないか確認する。
- →自己診断結果「正常」: PGを交換する。
- →自己診断結果「異常」: 弊社までご連絡ください。
- →PG波形をオシロスコープで確認する。
- →PGを交換する。
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- 【同期モータ】
- (12) 機能コード(P44,A64,A164)のデータ設定ミス。
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モータの許容電流値の仕様を再確認する。
- →機能コード(P44,A64,A164)のデータを再検討し,変更する。
(GNF2 形モータの設定値は,FRENIC-VGユーザーズマニュアル ユニット・機能コード編「3.5.3.3 センサ付きベクトル制御(同期モータ)」を参照)
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