カジ 旅 登録
富士時報
第73巻第3号(2000年3月)
流通機器特集
後藤 茂,井土 保
矢野 賢司,太田 篤幸,村田 信行
スーパーマーケット,コンビニエンスストアを抜きに流通を語ることはできなくなっている。それほど,この業種は市場において高い地位を築いている。一方においては自動販売機がある。そして, これらの固定客化を狙おうとするとカードが必要になる。本稿では,流通機器として,
(1)スーパーマーケット,コンビニエンスストアを中心とした店舗機器
(2)スキー場を中心としたカード機器
(3)自動販売機を中心とした通貨機器
の3分野について取り上げ,市場動向と将来展望について述べる。
山田 英司,須藤 晴彦,青山 祐次
「やさしさ」を基本テーマに「商品の見やすさ,選びやすさ,取りやすさ」を従来以上に追求するとともに,お客様や施工する人に対してもやさしい「スーパーマーケット向け冷凍冷蔵オープンショーケース」を開発した。主な特長は次のとおりである。
(1)各部の寸法を人間工学に基づき決定し,商品の展示性を向上させた。これにより陳列商品を強烈にアピールすることを可能とした。
(2)シミュレーションにより,エアカーテンの最適化を行い,庫内温度の均一化,省エネルギー,高鮮度管理を実現した。
小林 初夫,前川 勝彦
コンビニエンスストア業界では,近年急激に冷蔵ショーケースのオープン化が拡大している。これに対応するため,店舗にマッチしたきめ細かな展示性,温度管理機能などを備え,さらに設備のトータルローコスト化を図った「MFシリーズ」を開発した。主な特長は,次のとおりである。(1)新マイクロコンピュータ,電磁弁の標準装備により,温度管理機能の充実,設置工事の簡略化を図った。(2)高密度ハニカムなどのカジ 旅 登録により省エネルギー化を図った。(3)棚ピッチの細分化などのカジ 旅 登録により展示性,取扱い性の向上を図った。(4)精肉・鮮魚ケースをシリーズに追加した。
山口 一幸,矢野 隆幸,安藤 豊
薬事法の改正により,栄養ドリンクの一部が一般小売店においても販売可能となった。これを受け,コンビニエンスストア向けに栄養ドリンク用ショーケースを開発した。従来のショーケースに対し,ひな段傾斜棚による商品展示性の向上,スライド棚やドレン水蒸発機構による取扱い性の向上,警報機能の充実によるメンテナンス性の向上などを図った。また,マイクロコンピュータコントローラ制御による省エネルギー化,新冷媒のカジ 旅 登録など,環境対応を図った。
石山 修,須藤 晴彦,中山 伸一
業界で初めてオープンショーケースとインバータ冷凍機の運転カジ 旅 登録をそれぞれのコントローラから集め,総合的にコントロールする富士トータル制御システム「エコマックスV」を開発した。エコマックスVは,オープンショーケースの負荷を推定し,インバータ冷凍機の圧力設定値をオートチューニングするので,常にオープンショーケース冷却エネルギーを必要最低限で運転できる。その結果,大きな省エネルギー効果と高鮮度管理の両立を実現した。本稿では,その概要と特長を紹介する。
山口 香,富松 和成,冨樫 大
食品を本来の形で容易に凍結保存することができる急速冷凍庫を業務用サイズにて開発した。庫内温度-40℃,設置スペース750mm×845mm,庫内トレイ16段構成,芯(しん)温度動作モード,タイマ動作モードを備えている。
本稿では,業務用急速冷凍庫「ショックフリーザー」の概要を紹介する。
井上 正喜,垣内 弘行,武藤 健二
近年,食品分野において腸管出血性大腸菌(O-157)などによる食中毒の被害が増加し,HACCPの考え方を導入するなどして,食中毒低減への取組みが盛んに行われている。これに対し,水道水に食塩を添加して電気分解し,除菌効果のある電解水を生成する方法が注目されている。カジ 旅 登録は,捨て水がなく環境にやさしい弱アルカリ性電解水を生成する衛生除菌水供給装置「サニーボーイ」を開発したので紹介する。
山口 香,大嶋 正和,因 道伸
近年,コンピュータをはじめとする電子機器の高性能化はめざましいものがある。その中心となるCMOS形LSI素子の性能を最大限に引き出すために,LSI素子を低温に冷却することが考えられている。本稿では,このたび開発した,高精度供給水温制御,コンパクト,高信頼性を特徴とした電子機器用低温冷却水供給装置について紹介する。
高橋 佳史,松本 雅弘,小峯 規弘
スキーゲートシステムは,主に顧客獲得のためにリフト券の多種多様化対応を効率よく行おうとする目的でスキー場に導入されている。例えば,従来の「係員による切符切りや目視チェック」では不可能だった膨大なリフト券のデータ処理を行えるようにすることで,他スキー場と差別化して収益向上を図ろうとするものである。本稿では,スキーゲートシステムの構成,概要,特長などについて紹介する。
大藪 博,松藤 宏,西山 高志
近年社会問題となっている,変造硬貨による「自動販売機荒らし」は,自動販売機メーカー・小売店の双方にとって死活問題である。これに対し,検銭性能向上一筋,という従来のスタイルとは違った観点から開発したものが本稿で紹介する,現物エスクロ機能搭載コインメックである。主な特長は次のとおりである。 (1)五百円硬貨2枚までエスクロが可能である。 (2)シンプルなエスクロ機構なので信頼性が高い。 (3)エスクロ機能なしでの動作を含め,従来機種との完全互換を確保した。
宮坂 和好,小寺 利治,大村 信彦
カードリーダライタと紙幣識別機の機能を従来のビルバリデータ(ビルバリ)の外形に収めたビル&カード一体形ビルバリを開発することにより,自動販売機への取付けに余分なスペースを必要とせず,また自動販売機のデザインを損ねることなく,ポイントカードシステムの導入が可能となった。また,カードリーダライタ側にカードホッパの制御機能を装備することにより,自動販売機での新規ポイントカードの発行も可能となっている。
新妻 信行,福島 慶之,木下 栄文
硬貨釣銭機は,スーパーマーケットなどでレジ業務のスピードアップに貢献し,POSの標準周辺機器として普及してきた。最近では,紙幣釣札機能も備えた機種の顧客ニーズがあり,現状の硬貨専用機と同等のコンパクトな寸法で,パートタイマー,アルバイトをはじめとして,だれもが簡単に扱える金銭処理機「セリウス-SM」を開発したので,紹介する。
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注
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