カジ 旅 入金
富士時報
第63巻第10号(1990年10月)
カジ 旅 入金技術特集
廣田 薫
生田 弘明
「より人間に近いコンピュータ」。それを目指すカジ 旅 入金技術は、従来のディジタル的思考からアナログ的思考をコンピュータで可能とする。富士電機はこの技術を制御の分野にいち早く適用し、多くの成果を上げている。
このカジ 旅 入金の動向を従来技術との比較、普及状況の面から考察する。次に富士電機の現状と取組みを紹介し、国家的プロジェクトの発足により、ファジィ理論の研究開発が新しい段階に入ったことを述べる。また、今後のファジィ技術を展望し、そのための課題も述べる。
太田 徳二
自動化技術として、カジ 旅 入金理論をAIや制御理論と比較し、システムを構築する際の効率と信頼性の観点から特長を述べる。
カジ 旅 入金理論はAIと制御理論の間にあると見なされる。AIよりコンパクトな装置で実用化でき、制御理論より理解しやすい。
ユーザーフレンドリーな表現が可能で、ルール処理をしながら連続的な出力を生成し、多変数とか非線形なシステムの設計が簡単にできるという長所が評価されて、オペレータの操作の自動化のために適用が進められている。
伊藤 修,宮本 章広,中谷 智良
富士電機はいち早くカジ 旅 入金の実用化に着手した。その経験に基づき、ファジィ理論とその応用であるカジ 旅 入金の特徴、実用化の手順を紹介する。次に、FRUITAXの商談状況を示し、産業界がカジ 旅 入金に強い関心を持ち、その実用化を進めていることを述べる。その具体例として、本特集号に掲載した適用事例を解析し、カジ 旅 入金の特徴、目的、適用方法、効果などを述べることにより、実用化の現状を紹介する。
宮本 章広,右田 博久,後藤 賢治
富士電機のカジ 旅 入金への取組みの歴史、汎用ファジィコントロールシステムFRUITAXの全体の構成を説明した後、オフライン開発支援システム、オンライン制御システムの概要・機能・使用方法・適用分野について述べる。さらに、富士電機の最新のAIツールであるFORTRAN/KRを使った、AIMAX-Cとの連携がとれる汎用ファジィコントロールシステムFRUITAX-Lについて、その詳細を紹介する。
中島 千尋,村中 克己,島田 良和
MICREX-F250は、カジ 旅 入金機能をもつ新世代の汎用プログラマブルコントローラである。F250では、カジ 旅 入金機能をFM(Function Module)で実現しており、シーケンス制御、PID制御などと組み合わせ容易にプログラムできる。ファジィFMは、32制御規則を20msで推論処理する。制御規則の設定、試験、修正は支援ツールFRUITAXで行う。FRUITAXは、F250のソフトウェア設計を総合的に支援するES50の機能の一つとして、他の支援機能と同時に動作する。
右田 博久,島田 良和,伊藤 修
カジ 旅 入金推論に用いる制御規則およびメンバシップ関数は、作成時においてその妥当性の確認・調整を必要とする。今回、この確認・調整を容易にするため、大形コンピュータ上で開発された支援ツールを基にパーソナルコンピュータ用開発支援ツール(カジ 旅 入金推論シミュレーションプログラム、前件部最適カジ 旅 入金変数探索プログラム、三次元表示プログラム)を開発したので、その概要、使用法などについて紹介する。
田中 工文,島田 良和
コンピュータの低廉化が進み、新たな教育形態としてCAI(Computer Assisted Instruction)が注目され始めている。
CIAの現状、利用形態、特長、さらに他の学習形態や書籍との比較を述べた上で、このたび開発・販売した「Fuzzy CAI」を紹介している。本ツールは、CAIコース、シミュレーション解説書から構成され、カジ 旅 入金理論の入門から実際のシステムまで理解できる内容となっている。
守本 正範,蓮本 了遠,福田 尚
浄水場の凝集剤注入プロセスへカジ 旅 入金を適用し、操作の自動化を実現した。開発したシステムは凝集剤の注入率を試験式で求め、ファジィ推論で補正する。その有効性をシミュレーションとフィールドテストで検証し、実運用に入った。そして次の効果を確認した。
(1)オペレータ負荷の軽減
(2)原水濁度の変化に応じた安全な制御の実現
(3)外乱変動に対する安定制御の実現
(4)使用薬品量の削減
夜明 徹,本宮 雅人,島田 良和
合流式下水道のポンプ所のポンプとゲートへのカジ 旅 入金適用方法と実用例について述べる。東京都湯島ポンプ所では、急激な雨水流入への対処が必要なため、熟練オペレータが操作を行っていた。その操作の自動化を目的に、ファジィ適応制御方式を開発し、実用化した。このシステムの概要と適用結果を述べることにより、少降雨時と大降雨時の操作ノウハウを少ない制御規則とメンバシップ関数で整理するだけで、複数変数間の協調が実現でき、ユーザーフレンドリー性も向上することを示す。
渡辺 和人,川合 成治,伊藤 順一
セメントキルン燃焼制御において、カジ 旅 入金と最適制御を協調させた新しい制御方式を適用した結果を紹介する。制御システムは、EIC統合化を実現したディジタル制御装置を導入し、キルン制御はプロセスコンピュータA-60で実施した。カジ 旅 入金は、最適制御では対応できないプロセスの状態変化に対する水準値変更と、異常状態から安定状態への回復制御を行う。本制御方式を実プロセスに適用した結果、プロセスの変動が50%程度減少し、オペレータの負荷も大幅に減少した。
緒形 仁,伊藤 修
最近のセメントプラントの原料粉砕装置には、省力化・安定性の配慮から、外部循環方式の竪型ローラミルが多く用いられている。そしてより一層の高効率化のため、多変数制御による最適化運転が求められている。
三菱鉱業セメント(株)では、九州事業所東谷工場原料5号ミルに、富士電機製汎用カジ 旅 入金コントロールシステムを導入し、竪型ローラミル最適運転制御システムを完成した。
本稿では、このシステムの制御概要および制御結果を述べる。
判治 洋一,後藤 俊彰,植草 誠
従来、製鉄所における需給管理において、転炉吹錬に伴い発生する転炉ガスの効率的な運用は、オペレータの経験と運転ノウハウに頼っていた。その熟練オペレータの蓄積されたノウハウを、プロダクションルールとカジ 旅 入金ルールを組み合わせてエキスパートシステムとし、NKK京浜製鉄所の転炉ガス供給プロセスの自動制御システムを開発したので紹介する。
倉恒 匡輔,福田 経宣,田部 章二,伊藤 順一
培養プロセスは、状態挙動の複雑さゆえに数式モデルの作成が困難であり、オンライン計測可能な要素も限定される場合が多く、鐘淵化学工業(株)においても熟練オペレータの勘や経験によるプロセス運転を行っている。このようなプロセスのFA化を進めてゆくため、人間の知識情報処理が可能なファジィ理論を適用し、プロセス状態の認識とこれに基づいてプロセス操作量を決定する階層的な推論構成によるカジ 旅 入金システムを開発した。本稿では、カジ 旅 入金の設計方法を中心に、これを紹介する。
渋田 博士
最近、飲料用自動販売機業界では法規制が厳しくなり、カップ式自動販売機での飲料用水の衛生維持が必須となってきた。富士電機はこの問題にいち早く対応するため、塩素による衛生維持装置、塩素発生器を開発してきた。常に衛生的で塩素臭のないおいしい飲料を販売するには、塩素濃度を一定に保つことが重要な技術であるが、カジ 旅 入金技術を適用して、地域、季節変化などによる水道水の水質変動に対応し、安定した塩素濃度を得られる安価で高性能の衛生維持装置を実現した。
高谷 純一
原子力発電所の運転操作の高度化検討のため、原子炉停止時の制御棒操作の自動化を目的として、カジ 旅 入金シミュレーションプログラムを開発した。原子炉の停止段階ごとに異なる制御目標に対応するため、各段階の移行を推論する部分と制御棒操作量を推論する部分に分けることにより、現場オペレータの操作ノウハウをコンパクトに設計できた。しかも、既存の原子炉モデルを用いたシミュレーションにより、カジ 旅 入金の持つ非線形特性への対応も良好に機能し、現状のマニュアル操作の自動化が可能なことが示された。
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注
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