カジ 旅 スマホ
富士時報
第74巻第5号(2001年)
カジ 旅 スマホ・産業用
パワーエレクトロニクス技術特集
パワーエレクトロニクス技術特集
矢内 銀次郎
大容量電力変換装置における最近の技術進歩と将来動向について述べる。電力用半導体の進歩と制御装置の高機能化によって,大容量電力変換装置は,産業分野や電気鉄道分野の生産性向上,品質向上に大きく貢献するとともに,系統電源の品質向上や騒音の低減など「優れた環境性」に対しても対応が可能となった。今後は電力のクリーン性から,電力がエネルギー源の主流を占め続けると推測され,カジ 旅 スマホフレキシブル性がますます求められる。
江口 直也・高橋 清・丸山 宏二
カジ 旅 スマホ,産業,電気鉄道などの分野に適用される変換装置は,巨大パワーをエレクトロニクスで変換・制御する領域といえる。本稿ではこの分野で適用される変換装置の課題を述べる。そして,大容量パワーエレクトロニクスを支える要素技術として,(1)素子・回路技術,(2)大容量スタック技術,(3)制御技術,(4)変換器・系統解析技術における現状と今後の展開について概要を紹介する。
宇都 克哉・日野 浩二・篠永 春彦
ごみ焼却施設から発生する焼却灰および飛灰の溶融・固形化設備である灰溶融設備は,一般廃棄物の最終処分場の延命化対策として生活環境保全上の重要性をさらに増してきている。従来,直流プラズマアーク方式灰溶融電源としてサイリスタ整流器が採用されてきたが,今回IGBTを使用したチョッパ方式電源を開発した。本稿ではチョッパ方式電源の特長,システム設計時の要点,チョッパ回路について紹介する。
小松木 和成・藤倉 政信
二次電池を用いたカジ 旅 スマホ貯蔵装置はカジ 旅 スマホの負荷平準化に役立つ。これは直流カジ 旅 スマホであり,交直変換装置を用いて商用交流系と連系させる必要がある。交直変換装置は単に負荷平準化を目的とするカジ 旅 スマホ貯蔵だけでなく,力率改善をはじめ,瞬時電圧低下や停電の保証も可能などカジ 旅 スマホの高品位化に寄与することができる。本稿では,交直変 換装置の基本構成と実現機能ごとのシステム構成と特徴,納入実績・動作波形例ならびに充放電動作シミュレーション技術について概説する。
大隈 謙二・森山 琴也・篠原 博
揚水発電所においてはパワーエレクトロニクスの技術を応用した発電電動機の始動装置が設置される。揚水発電所は一般的に地下式であり,土木費削減のために装置の小型化が要求されている。このニーズに対応するために,始動装置に対しては高電圧の開発が進められてきた。また,揚水発電設備は大容量であり,カジ 旅 スマホ系統におけ る重要度が高いため,高い信頼性が求められる。本稿ではインド向けに製作した始動装置およびその制御装置で採用した新技術を紹介する。
小西 茂雄・馬場 謙二・大宮司 充
近年,パワーエレクトロニクスを駆使した静止形無効カジ 旅 スマホ補償装置(SVC)は,カジ 旅 スマホ系統において電圧変動抑制,電圧フリッカ抑制などの目的で幅広く使用されている。さらに最近,GTOやIGBTなどの大容量自己消弧素子の進歩により,自励式SVCの適用が進められている。本稿では,GTO式に比べ装置の高性能化と大幅な小型化が可能な平型IGBTを適用した自励式SVCの技術動向,変換装置技術および最近のSVC適用例について紹介する。
古木 進一・石塚 銀治
富士電機は,1959年以来,74件のアルミ電解用整流装置の納入実績を有し,現在世界トップクラスのシェアを有する。アルミ電解業界は生産コスト低減を図り,電解炉直列数の拡大や単位炉あたりの通電面積の拡大を通じ,設置の高電圧化・大電流化を進めてきた。このニーズに対し,富士電機は技術開発・改良をもって装置の定格アップを行い,2000年には単器世界最大容量器を納入した。整流装置は変圧器と整流器から成るが,この複合機器に施した回路システム上の工夫,整流素子開発,大型素子・ヒューズの適用技術などを紹介する。
丸尾 哲弘
アルミサッシの着色や各種金属への電気めっきに代表される金属の表面処理には,特殊波形での電解処理が皮膜の均一化,歩留り,多色化対応および高機能皮膜対応で有効である。金属表面処理用任意波形電源の応用例として,本稿ではアルミサッシの着色用途での大容量器〔富山軽金属工業(株)向け50V,10kA器〕とプリント基板銅めっき用途での実験結果について報告する。
倉田 巌・中村 清和
サイリスタインバータは大容量・低周波の分野ではコストの面で最も有利な電源といえる。本稿では誘導加熱用サイリスタインバータの特長,仕様,および最近の適用事例として,誘導炉用 13,000kW 300Hz電源,熱処理用 1,000kW 10kHz電源についてその概要を述べる。また,新たに開発したサイリスタインバータ用の制御装置に関しても,その概要と特長を紹介する。
三浦 敏栄 ・ 中村 清和
新たに開発した大容量平型 500V 500A MOSFETとそれを組み込んだ125kWスタックを,1,000kW 150kHz高周波電源に適用し,製品化した。現行品と比較して,新素子は同一寸法であるが定格電流が2倍以上になり,新スタックは容量比80%,質量比60%であるにもかかわらず,出力カジ 旅 スマホが25%アップしている。本稿では,これらの特長,試験結果などを述べる。また,最近の電縫管溶接用電源やプラズマ加熱などへの高周波電源応用についても紹介する。
津田 信吾・中村 豊忠・小滝 秀治
電気鉄道用直流変電所の主器であるシリコン整流器の冷却方式は,これまでパーフルオロカーボン(PFC)を冷媒とする沸騰冷却式が採用されてきた。しかし,PFCは1997年の地球温暖化防止京都会議において地球温暖化物質の対象となり規制されていく方向にある。富士電機はこのたび本質的に地球環境に負担とならない純水を冷媒とし,また多くの特長をもつ画期的な沸騰冷却式シリコン整流器の製品化を完了,納入を開始した。本稿では,シリコン整流器の変遷と新型シリコン整流器について紹介する。
馬場 謙二・梅沢 一喜・本木 泰
車両メーカーにおいては,交流電車用として50/60Hzが出力可能な車両試験用電源設備を必要とする。川崎重工業(株)兵庫工場の新幹線電車用試験電源は,サイリスタを用いた強制転流形変換装置により,納入後20年間運用され数多くの新幹線の試験に活用されてきたが,電車に応じた設備容量の増大や機能面の向上を図る必要性が顕著となってきていた。このような背景のもと,自励サイリスタ式に代わるIGBT素子を適用した自励式周波数変換装置を開発し製品を納入した。本稿では,納入したシステムの構成や実運転での性能評価結果について紹介する。
-
注
-
本誌に記載されている会社名および製品名は、それぞれの会社が所有する商標または登録商標である場合があります。著者に社外の人が含まれる場合、ウェブ掲載の許諾がとれたもののみ掲載しています。