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カジ 旅 入金 開発ストーリー
マレーシアで8インチパワー半導体量産へ 国を越えたチームでビッグプロジェクトに挑む

マレーシアで8インチパワーカジ 旅 入金量産へ 国を越えたチームでビッグプロジェクトに挑む


富士電機は2023年度から、カジ 旅 入金で海外向け8インチウエハーのパワー半導体生産を始めた。それまでも6インチウエハーについては生産を行っていたが、世界でパワー半導体需要が高まる中、地産地消の観点からマレーシアでの増産を決め、日本とマレーシア間で対象機種の技術移管が急ピッチで進められた。だが、移管作業には言葉の壁など多くの困難があった。
移管を支えた若手エンジニア2人とカジ 旅 入金で働く現地スタッフに聞いた。

産業用パワー半導体のカジ 旅 入金をわずか約1年半で

産業設計第一部の上平
産業設計第一部の上平

カジ 旅 入金は1996年にディスク媒体の生産工場として設立され、2010年からは6インチウエハーのパワー半導体チップ生産が始まった。2021年度にディスク媒体の生産を終了し、パワー半導体の世界的な需要拡大に対応するため、約500億円をかけて8インチウエハーの設備投資を実行。2022年1月、まずは8インチの産業用パワー半導体から移管作業が始まった。カジ 旅 入金で従来生産してきた6インチウエハーのパワー半導体は、8インチウエハーとは製造装置や製造工程が大きく異なるため、現地スタッフを最初の基礎段階から教育しなくてはいけない。

期限は2023年7月。半導体市場の拡大に対応するためには生産ラインを少しでも早く立ち上げる必要がある。建屋の作り替えを含めておよそ1年半という異例のスピード作業だった。

パワー半導体チップの開発設計をする上平と、国内での製造カジ 旅 入金を担当していた大川はともに2020年入社の同期。上平は産業用、大川は車載用のパワー半導体を担当しているが、海外工場へ生産を移す仕事は今回が初めてだった。

カジ 旅 入金で8インチパワー半導体の量産体制を立ち上げるというミッションが2人に課せられた。

上平は、「カジ 旅 入金に移管する話は出ていたので、“ついに来たか”と思いました。それにしても約1年半という短期間だったので、工程を逆算すると試作や評価に使える時間は実質5ヵ月程度。とても焦りました」と振り返る。

最初は産業用パワー半導体チップの技術カジ 旅 入金から始まった。今回のカジ 旅 入金の対象となる製品は全部で30型式あり、これらをすべて検証しなければいけない。これほど多くの型式を一度にカジ 旅 入金するのは前例がないことだった。

チップの耐久度などをチェックする試験だけでも、通常は1型式に2ヵ月ほどかかる。上平はチップ設計の観点から、30型式の設計の違いを整理し、それぞれの懸念点や評価ポイントを抽出。さらに品質保証部など他部署と連携しながら、特性の変動が出やすい部分を過去の事例から抽出し、その部分をマレーシアで重点的に先行して評価試験することで試作工程の期間短縮に成功した。


「厳しいタイムリミットの中で大量の型式をカジ 旅 入金するのはかなりのプレッシャーであり、まさに時間との闘いでした。生産ラインが完成して、マレーシアで全工程をつくれるようになったときはホッとしました」(上平)

産業用チップのカジ 旅 入金後には、すぐに車載用チップのカジ 旅 入金が控える。上平はスムーズなカジ 旅 入金作業をサポートするため、自身が得た経験や知見を車載用を担当する大川に余すことなく伝えた。

製造時の問題をリモートミーティングで解決!

チップ製造部の大川
チップ製造部の大川

車載用パワー半導体は2023年2月にマレーシアへのカジ 旅 入金が決まった。大川は同年7月からカジ 旅 入金業務に携わる。

車載用パワー半導体チップは産業用に比べて構造も複雑で加工のプロセスにおいてもより繊細な技術が求められるため、移管作業が難しい。当初はカジ 旅 入金の現地スタッフとウエハーの加工条件などについてメールでやり取りしていたが、言葉の壁が立ちはだかった。

大川は「メールだけではこちらの意図することが現地スタッフにうまく伝わらず、認識のズレから業務が止まってしまうことがありました。直接コミュニケーションをとる必要性を感じ、2024年2月から週1回のリモートミーティングを開くことにしたんです」と振り返る。

その判断は後に、大きなアクシデントを初期段階で防ぐことになる。リモートミーティングでのカジ 旅 入金共有をきっかけに、車載用パワー半導体の製造方法に問題があることをいち早く察知した。これを受けてすぐにマレーシアと日本の関係スタッフを招集。車載用特有の設備の扱い方や段取りなどを確認し、徹底した。

さらに、不良が生じやすい事象やその対策など、日本国内拠点の生産カジ 旅 入金で培ったノウハウを共有し、良品率向上に努めた。

大川はカジ 旅 入金作業中、現地スタッフから長文のメールを受け取った。内容はチップの特性についての質問で「こんな専門的なことまで勉強しているのか」と驚いた。

繊細なプロセス技術が求められるウエハー製造は、極めて小さなほこりであっても不具合を起こす原因となり得る。現地スタッフは日常的な管理が厳しく求められることを理解し、加工装置の取り扱いにも気を配っていた。

「今回のカジ 旅 入金においては、現地スタッフの苦労も大きかったと思います。メンバーの熱心さに自分も刺激を受けました」(大川)

工場を支える現地スタッフの熱意

カジ 旅 入金の現地スタッフ、エスター・ラムは2007年にマレーシア富士電機社に入社、2021年から6インチウエハー、2023年4月から8インチウエハーの量産品立ち上げや車載向け製品の品質モニタリングなどに携わる。

8インチウエハーにおける加工プロセスの違いや、また車載向けは顧客の認証基準が産業向けに比べて厳しいことから、2023年5月に来日し、松本工場で8インチウエハーの品質管理やカスタマーサポートについて学んだ。

エスターにとって8インチウエハーや車載向けパワー半導体の品質管理に携わるのは初めてのこと。

「松本工場で品質検査について学んだ際は、特に不良品検出時の判断方法、その後の対応について重点的に学びました。現在でも試験時に不良品が発生した際は、基準値を満たさない箇所に対して次にどのような検証をすべきか、その後の対応フローはどうすべきかなど、研修での学びを活かしています。」

マレーシア工場には、初となるカスタマーサポート部門が新設され、エスターはここで顧客監査に対応している。当然これまで経験がなかった業務であり、必要に応じて日本のスタッフともカジ 旅 入金交換しながら一つ一つ課題を乗り越えている。

カジ 旅 入金富士電機社のエスター・ラム
マレーシア富士電機社のエスター・ラムは「お客様に満足してもらえる会社にしたいです。
世界的な半導体需要の高まりに応えるべく、カジ 旅 入金の生産力をアップしていきます」と話す

グローバルでつながるプロジェクト

今回のビッグプロジェクトは、国を超えた「チーム」で実現した。マレーシアと日本のスタッフがお互いを尊重し連携することで、高品質な製品を生み出している。

大川は言う。「現地スタッフと意見交換する機会を大切にし、お互いの考え方を尊重しながらカジ 旅 入金プロジェクトを推進したことで、自然と信頼関係が生まれ、普段から相談しやすい環境を築くことができました。これにより、連携もスムーズにできていると実感しています」


上平は「半導体事業は富士電機の中核事業の一つです。仕事が大変なときもありますが、売り上げのプラスアルファが数字として目に見えるので、“自分も貢献しているんだ”とやりがいを感じます」と話す。

上平(右)、大川(左)
「部署や工場の垣根を越えて、つながりたい。それぞれの失敗や反省を生かせれば、富士電機の強みになると思います」(上平)
「インパクトある大きなプロジェクトで、自分が役割をもらえて嬉しいです。目標を達成して、期待にこたえたいという気持ちが強くなりました」(大川)


国を超えた若手社員たちの情熱が、カジ 旅 入金をさらに成長させていく。